ー賃貸の害虫駆除は誰の責任？発生原因やケース別の負担について解説ー

「賃貸物件で害虫駆除をお願いしたいけど、これって賃貸を借りてる私たちが費用を負担するの？」「賃貸に住んでいる住居者から、害虫駆除の依頼をお願いされたけど、これって大家が負担するべき？」

賃貸物件の害虫駆除で、賃貸を借りている借主さんも、物件を管理する大家さんも、「害虫駆除は誰が負担するのか」と悩んだことはないでしょうか？

実際には、害虫の発生原因などによって責任の所在が変わるため、一概にどちらが負担すべきだとは断定できません。

そこでこの記事は、賃貸物件の害虫駆除の責任は誰にあるのか、ケース別に解説していきます。

害虫駆除をお願いしたい借主さんも、害虫駆除をお願いされた大家さんも、どちらが負担するべきなのか判断するために、一つの参考材料としてこの記事を読んでみてください。

賃貸物件に害虫が出る原因

賃貸物件に害虫が出る原因は、さまざまなものが考えられます。

そのなかでも特に多いのが、以下の原因です。

・窓や玄関ドアの開け閉めによって侵入

・給排水管や壁などのあらゆる隙間から侵入

・外から帰ってきたときや洗濯物を取り込む際に付着していた

ゴキブリやシロアリなどの害虫は、非常に小さな穴からでもお部屋に侵入してきます。

また、気づかないうちに衣類へと付着し、そのまま部屋の中に持ち込むケースも少なくありません。

そのため、外から帰ってきたときには服を叩いたり、お部屋の隙間をできるだけ埋めたりすることで、害虫が侵入する原因を減らせます。

とはいえ、完全に虫が入らないようにするのは難しいでしょう。

仮に害虫が入り込んで繁殖した場合には、害虫駆除業者に依頼するほかありません。

害虫駆除は誰の責任？ケース別に考えてみよう

ゴキブリなどの害虫が入り込んでくる原因は、さまざまあるとお伝えしました。

しかし、もし害虫が入り込んでアパートやマンション内、もしくはお部屋で繁殖してしまった場合には、誰の責任で害虫駆除の費用などを負担するべきなのでしょうか。

ここでは、害虫駆除の費用などを負担するのがどちらなのかを、ケース別に考えていきます。

大家さんが負担するケース

大家さんが負担するケースは、以下のような場合です。

・入居してすぐのことで、以前からお部屋などに問題があったと考えられる場合

・建物の構造や設備に異常がある場合

・隣の部屋がゴミ屋敷だった場合

大家さんが負担するケースは、入居者に問題がなく、管理側に問題がある場合のようです。

「入居前からアパートの網戸に穴が空いていた」「排水管が詰まっていた」などは、管理側に問題があるため、費用などの負担は大家さん側になると考えられます。

借主が負担するケース

賃貸を借りている入居者であっても、最低限は虫の侵入を防ぐための予防として、綺麗なお部屋を維持する義務があります。

たとえば、掃除を怠り結露やカビを放置したり、ゴミを捨てずに放っておいたりして、虫の発生源を自ら作った場合は、借主が負担しなければなりません。

このようなケースを善管注意義務違反といい、借主の責任となる場合がほとんどです。

害虫駆除を業者に依頼する際の費用

害虫駆除の費用は、ゴキブリの場合で2〜10万円が相場です。

シロアリの駆除は、もう少し費用がかかります。

害虫の種類や駆除する範囲、巣の大きさなどによっても大きく変動するため、詳しい費用の内訳は専門の業者に見積りを取って確認しましょう。

まとめ

今回は、賃貸の害虫駆除を誰が負担するのかについて解説してきました。

管理側に問題があれば大家さんの負担で、賃貸の借主に問題があれば入居者の負担となります。

管理側となる大家さんも、賃貸を借りている入居者さんも、日頃から害虫駆除が必要ない環境を心がけ、綺麗な状態を保つことで対策すると良いでしょう。

もし害虫駆除が必要になれば、専門の業者に詳しい費用を確認してみてください。