ダニによる被害について②
ダニが発生する条件
ダニが発生する条件とは、”温度”、”湿度”、”エサ”です。
その条件により、ダニが発生しやすい家と、発生しづらい家が出てきます。
温度
ダニは、温度で言うと25~28℃くらいの環境を特に好みます。
家によっては冬でも室内の温度設定をこれくらいに設定している家もあるため、
夏と同じようにダニが繁殖する場合もあるのです。
逆に50℃以上であればダニを死滅することもできます!
逆に、寒さに対してどうかと言うと、ダニの成虫は冷蔵庫の中でも1日以上は生き延びます。
湿度
ダニは、湿度が70~80%の環境を特に好み繁殖するため、
梅雨の高温多湿な環境はダニにとって天国ともいえる環境となります。
現在の家は防犯の観点から気密性が高く、空気がこもりやすくなっているため、
意識的に窓を開けての換気は重要です。
特に冬は寒いため、窓を開けての換気を嫌がる上に、風邪予防などで加湿器を使うため、
意外にダニが繁殖しやすい季節となります。
エサ
食物連鎖的に直接私たちを刺すツメダニは、コナダニやヒョウヒダニを餌としており、
これらのダニがいるところに現れます!
そして、コナダニやヒョウヒダニはホコリなどのハウスダストを餌として生きています。
ホコリ1gの中に3000匹もダニが生息していると言われているのです。
ホコリは、私たちが落としている髪の毛や皮膚、
フケの他、ペットの毛など様々なものでできています。
まめに掃除をしてホコリが溜まらないように注意しましょう。
その他にも、小麦粉や片栗粉など粉ものも大好物で、
粉の中に、目に見えない卵を産み付けてどんどん増殖していきます。
特に粉ものはしっかりと封をして、できれば冷蔵庫などに保管すると良いでしょう。
ダニの生態と危害を及ぼす種類
実はダニはクモの仲間で、難しく言うと節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目という分類に属されています。
世界ではダニの仲間は2万種もいると言われていますが、
普段私たちの生活の周りにいる代表的なダニは、
ヒョウヒダニ(チリダニ)、コナダニ、ツメダニ、イエダニの4種類となります。
小さいため、目視では種類を判別することはできませんが、
被害の種類によってはある程度判別することができるのです。
ヒョウヒダニ(チリダニ)
私たちの周りで最も生息しているのがヒョウヒダニとなります。
人を噛むなど直接的な被害はありませんが、ヒョウヒダニの死骸やフンはアレルギーの原因となります!
生息しているのは、布団や枕、カーペットで人のフケや垢を餌として生きており、
温度が20~30℃、湿度が60~80%というような高温多湿な場所を好み、
家の中であれば一年を通して発生しているのです。
コナダニ
ヒョウヒダニと同じく高温多湿を好みます。
人を噛んだりすることはありませんが、
布団やカーペットの他にも、食品や医薬品にも繁殖する可能性があり、
誤ってコナダニが繁殖した食品を口にするとアナフィラキシーショックを起こす危険性もあります。
ヒョウヒダニよりも低温に強いため、コナダニの繁殖を抑えるには湿度を抑える必要があります。
また、コナダニ自身は人を噛みませんが、人を噛む恐れのあるダニの餌になります。
繁殖力も旺盛なコナダニは徹底的に駆除・予防する必要があります。
ツメダニ
普段は家の中ではあまり生息していませんが、ヒョウヒダニやコナダニを餌としているため、
他のダニが繁殖することでツメダニも繁殖する場合があります。
5月~9月といった夏の前後に繁殖し、家の中でダニに噛まれた場合はツメダニの場合が多いです。
ツメダニに噛まれると数時間から、長いと数日たってから痒みや痛みを感じ始め、1週間から10日も続きます。
イエダニ
イエダニは5~9月に繁殖するダニで、ネズミに寄生することで人の生活圏に侵入することが多いです。
比較的サイズが大きいため、肉眼でも確認が可能となります。
吸血性で人を刺す恐れもあり、イエダニに刺されるとすぐに痒みが発生します!
イエダニは、普段はネズミに寄生していますが、ネズミから人に寄生することもあります。
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