ルックスは愛らしいハクビシンですが、
実は住居に入り込めばとんでもない被害をもたらす困った動物です。
そこで今回はハクビシンの特徴や駆除方法、
ハクビシンをシャットアウトする対策を紹介します。
鳥獣保護法で許可なくハクビシンは捕獲出来ない
野生動物を保護する法律によって、ハクビシンは許可なく捕獲出来ないことになっています。
ですが、最近ではハクビシンによる農業被害も起こっているため、
ハクビシンを有害捕獲として積極的に駆除しようという自治体も増えているようです。
有害鳥獣捕獲許可が必要かについては、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
ハクビシンの特徴
ハクビシンはジャコウネコ科に属し、賢くて学習能力にもすぐれています。
繁殖能力も高く年中活動し、行動する範囲も広いです。
フンを1ヶ所ににため込む習性があり、日中は木の穴や岩穴などにひそんでいます。
垂直に1メートル以上ジャンプできるなど運動能力も高いです。
ハクビシンは年一度に30匹も出産すると言われます。
環境適応能力もあるので、もともとは森林や山間部に暮らしていましたが、
今では都市部での生息数も増えています。
屋根裏・天井裏は木の穴・岩穴とよく似た環境で、
ハクビシンが侵入しやすいと言えるでしょう。
もし天井裏に住み着けば、フンが大量に蓄積され、
天井が腐食によって落下する被害も多く報告されています。
天井裏に電気配線があれば、フンで火事になる恐れもありますので、注意が必要です。
家庭菜園や庭の花壇がハクビシンに荒らされる被害も起きていますし、
ハクビシンのフンやおしっこで家の中に悪臭が立ち込める、
害虫の発生で人体にも悪影響が及んでしまうかもしれません。
ハクビシン対策と駆除方法
ハクビシンが来ないようにする対策ですが、
嗅覚がいいため一度天敵の匂いを嗅ぐとその場所は危険だと察知して近寄らなくなります。
その点を利用するハクビシン忌避剤が販売されていますが、
オオカミのおしっこを含んだ薬剤・唐辛子入りの忌避剤に高い効果があると言われています。
そのほかイタチやイノシシ用の忌避剤も効果があるので代用できますし、
害虫駆除用の燻煙剤も効果を発揮します。
忌避剤・燻煙剤は、ネットショッピングでも購入可能ですから、
気になる方はチェックしてみてください。
屋根に侵入しづらくなるように、
高い木の枝はまめに剪定してハクビシンの経路を阻むようにもしましょう。
ハクビシンは畑の用水路や川べりをよく通る習性もありますので、覚えておいてくださいね。
またハクビシンは高さのあるフェンスも越えられます。
この場合は電気柵を併用すると効果が得られるでしょう。
電気柵は多少コストもかかりますが、ハクビシンを駆除するにはいい対策です。
ハクビシンを無事追い出せたら、侵入口をしっかりふさぐことも忘れないようにしましょう。
新たなハクビシンのすみかになるリスクもあるので、
どんなに小さなすき間でも徹底的にふさぐようにします。
もちろん屋根裏などに残ったフンの後片付けも忘れないように行いましょう。
ハクビシンは最初にお話しした通り、有害鳥獣捕獲許可証が必要です。
ですので捕獲する場合にはお住まいの市町村に問い合わせて許可証を得なければなりません。
そして「はこわな」をセットしますが、罠も「わな猟免許」が必要なところがほとんどなので、
この点についても市町村に前もって聞いておきましょう。
ハクビシンなど害獣の駆除業者もあるので、プロに依頼するのもひとつの方法ですが、
価格は大体10万円程度はかかりますので、何社か見積もりを取ったうえで依頼するのがベストです。
ハクビシンの習性や駆除するための対策について見てきましたが、
かわいいからとそのままにしておけば、想像以上の被害を受けることにもなりかねません。
ここは情け容赦なく、できる限りの対策を行ってみましょう。